胃がん

胃がんは胃粘膜上皮から発生し、発達・進展するにつれて粘膜下層、筋層、漿膜へと浸潤します。浸潤の深さが粘膜下層にとどまっているものを早期胃がんと言います。それよりも深い場合を進行胃がんと言います。

 

症状として
上腹部痛・みぞおちの痛みや上腹部の不快感がありますが、早期胃がんにおいて癌そのものの症状は無症状が多いです。進行胃がんの症状は狭窄による通過障害や食欲低下、腫瘍から出血による貧血が典型的な症状です。

原因
ピロリ菌感染、塩分の過剰摂取、果物や野菜の摂取不足、喫煙などが危険因子としていわれています。ピロリ菌感染が胃がんと最も強く関連している因子です

●診断
胃がんがあるかどうかの診断は胃カメラとバリウム検査で行います。
確定診断は胃カメラで胃の粘膜組織をとって悪性かどうかを調べて診断していきます。

●治療方法
浸潤の深さ、胃の組織の種類、大きさ、リンパ節転移 他臓器の転移によって治療方針が決定します。
癌が粘膜内にとどまっていれば、癌が転移している可能性がとても低いので内視鏡的治療になります。(内視鏡治療とは胃カメラで電気メスを使用して一括して粘膜を剥離して治療することを言います。お腹をあけるような外科的手術をしなくても可能です。)


粘膜を超えている場合は転移の可能性を否定できず、基本的には外科的に手術となります。転移のレベルによって抗癌剤の場合もあります。治療の適応の場合は消化器専門の先生がいる病院に紹介いたします。
胃がんの進行度によって治療方針が大きく変わります。早期の胃がんの多くは無症状です。なるべく早い段階で胃がんを発見するには、定期的に胃カメラを受けることをお勧めします。