胃潰瘍

胃を守る粘液など胃粘膜を防御する機能が低下すると、胃酸が直接、胃粘膜にふれて自己消化し炎症をおこし傷つきやすい状態になります。進行すると胃粘膜に深い傷を認める状態のことを言います。潰瘍は十二指腸でも起こります。


症状として
上腹部痛やみぞおちの痛みが多いです。その他に腹部膨満感、嘔気・嘔吐もあります。背中の痛みも時には認めます。ひどくなると吐血や下血(タール便とよばれる黒い便)を認め、穿孔(潰瘍が深くなり穴があく)や狭窄を認めることもあります。

原因
多くはヘリコバクター・ピロリ菌が占めていましたが、ピロリ菌の感染者が減ってきているので、最近ではNSAIDsと呼ばれる鎮痛剤によるものが多くなっています。
診断として
上記のような自覚症状を訴えた場合は胃潰瘍を疑い、バリウム検査や胃カメラをします。診断の精度は胃カメラのほうが優れています。バリウム検査で潰瘍病変を疑えば、確定診断のために胃カメラを行うので、今は胃カメラがほとんどの割合で行われています。胃カメラで潰瘍の性状(深さ、大きさ、露出された血管の有無)を確認します。胃潰瘍と間違えるような胃がんも存在するので、胃潰瘍を疑えば確認のため胃カメラが必要となります。

●診断
上記のような自覚症状を訴えた場合は胃潰瘍を疑い、バリウム検査や胃カメラをします。診断の精度は胃カメラのほうが優れています。バリウム検査で潰瘍病変を疑えば、確定診断のために胃カメラを行うので、今は胃カメラがほとんどの割合で行われています。胃カメラで潰瘍の性状(深さ、大きさ、露出された血管の有無)を確認します。胃潰瘍と間違えるような胃がんも存在するので、胃潰瘍を疑えば確認のため胃カメラが必要となります。

●治療方法
○潰瘍の原因を除去する治療
潰瘍の原因はヘリコバクター・ピロリ菌とNSAIDsと呼ばれる鎮痛剤が大部分を占めています。ピロリ菌に関しては除菌治療が必要で2種類の抗菌薬と1種類の酸分泌抑制薬を朝・夕食後に1週間内服となります。除菌は必ずしも100%成功するとは限らず、内服終了後1~2か月後以降にピロリ菌除菌が成功したかどうかの検査をしてもらいます。その検査で失敗した場合は抗菌薬を1種類かえて、2回目の除菌治療ができます。
NSAIDsに関しては中止することが必要ですが、どうしても中止が難しい場合は酸分泌抑制薬との併用が必要になります。


○潰瘍自体の治療
酸分泌抑制薬が中心的な治療の役割をいたします。
また吐血や下血をしていれば、潰瘍から出血している可能性が高いので、止血が必要になります。そのときは胃カメラで専用の器具や薬を使用して止血を行います。(止血が必要と判断すれば消化器内科の専門の先生がいる病院に紹介します。)

○その他
カフェインや香辛料などの刺激物、アルコールの大量摂取は潰瘍の発症の危険性を高めたり、ストレスは潜在的な原因とも考えられています。そのため生活習慣の改善やストレスの解消も必要です。